スロートレーニングってなに?
目次
スロートレーニングとは
こんにちは。
東洋一美しい太極拳をやっている、東京・田園調布の太極拳教室|WIMAです。
きょうはスロートレーニングについてのお話をしたいと思います。
巷では約してスロトレなどとも呼ばれていますが、いったいスロトレってどんなものでしょうか?
そして“究極のスロトレ!”と噂されている太極拳との関係についても、お話していきたいと思います。
こちらは、NHK「みんなで筋肉体操」監修でもお馴染みの、谷本道哉先生(近畿大学 生物理工学部 人間環境デザイン工学科 准教授)が書かれた文章より引用させて頂きました。
スロトレという言葉が表しているとおり、とにかくゆっくりゆっくり動かしていくことがトレーニングになる運動のことなんです。
そして、ゆっくりと動いているからこそ、筋肥大や筋力増強効果が得られるという、かつての、“ぐわーー!”と頑張っちゃうキツめの筋トレのイメージの真逆をいくものです。
人間工学の研究が発達したからこそ解明されてきた、比較的新しめのトレーニング方法なんですね。
スロトレの仕組み
スロトレの簡単な仕組みについて説明していきましょう。
一般の健康体の方なら、すたすたと階段を登ったりしていますが、これを仮にナマケモノ(動物)のようにものすごくゆっくりと、途切れることなく、しかもぐらぐらすることなく(←これポイント!)やってみるのをイメージしてみてください。
けっこう、キツそうですよね。
実際にやってみるとさらに実感が出ると思います。
この「キツイ!」がスロトレの最大のポイントなんです。
ゆっくり動くということは、その間ずっと筋肉に力をかけっぱなしでいなくてはならず、そうでないとぐらついて倒れてしまいます。
筋肉に力をかけっぱなしでいる間、血管は筋肉にぎゅっと押されて血流量が低下します。血流量が低下することで低酸素環境になり、少ない回数でも筋肉は大量に運動をしたときと同じような状況と認識します。その結果、効率よく筋肉が鍛えられていくわけです。
さらにうれしいことに、すべての動きがゆっくりで無理な負荷がかからないため、ケガをせずに済むメリットがあります。
具体的なトレーニングのコツ
仕組みがわかったところで、では実際にどんな風に動けば良いでしょうか?
スクワットなどを例にあげてみるとわかりやすいでしょう。
一般的にスクワットはちゃきちゃきと動くイメージがありますが、スロトレの場合は4秒かけてしゃがみ、同じく4秒かけてあがります。
とにかく、できるだけスローモーションで動くのがコツです。
また、スクワットを行っている間は筋肉に均等に力をいれ続けます。
そして何よりも大切なのが、体を強ばらせないことです。
体全体に力が入りすぎると、関節や姿勢をがっちり固めてしまうことが多いので、それをできるだけリリースしてやります。
筋肉には力をいれ続けるけど、関節や体全体はゆるめるって、む、むずかしい!?
これを上手にこなすコツも後ほどお伝えいたします。
また回数ですが、ひとによってキツイと思う限界がまちまちなので、自分が「キツイ!」と思った回数を3セット行うのでOKです。
スロトレのコツをまとめておきましょう:
- ひとつの動作に4秒ほどかける
- 絶えまなくゆっくりと動かしつづける
- 筋肉に力を入れ続ける
- 関節や姿勢を固めない(ロックしない)
- 自分が「キツイ!」と思う回数を3セット
バランスよく鍛えることができる
また、スロトレはどの筋肉もバランスよく鍛えることができると言われていますが、それは遅筋、中間筋、そして速筋を順に使って動作をしているからなのです。
流れとしては、まず遅筋を動かし、つぎに中間筋、そして速筋を最後に動かす、のくり返しとなります。
遅筋は持久力を司る筋肉で、使うほどに毛細血管が増え、脂肪を燃焼させてくれます。また、鍛えてもあまり太くなりません。俗に“赤い筋肉”と呼ばれる部分です。
速筋は瞬発力を司る筋肉で、パワーはありますが持久力はありません。また、鍛えると太くなります。俗に“白い筋肉“と呼ばれる部分です。
ふたつの筋肉の間にあるのが中間筋です。これは文字通り遅筋と速筋がバランスよく混じっている状態のことを指し、持久力とパワーの両方を持ち合わせています。俗に“ピンクの筋肉”と呼ばれています。
それぞれの筋肉の割合は個人の遺伝子レベルで決まっているので変えることはできませんが、鍛え方によって狙った筋繊維を強くすることはもちろん可能です。
一般的に、遅筋タイプのひとはマラソン選手に適しており、速筋タイプのひとはスプリンターに適していると言われていますが、それぞれの体格や体型をイメージするととてもわかりやすいでしょう。
また、人種によっても遅筋・速筋の割合にそれぞれ特徴があり、競技の種類によって優勢・劣勢が如実に現れているケースを見ますよね。そう言った生まれ持ったハンデを、トレーニングを工夫することでカバーしているのが、トップアスリートの秘訣なのでしょう。
究極のスロトレ!太極拳
スロトレから、様々な種類の筋肉の特徴までお話しましたが、ここでいよいよ“究極のスロトレ!”と噂されている太極拳についても触れたいと思います。
太極拳はご存知の通り、中国の武術です。
戦って相手を倒す術の宝庫。
しかし、そんな武術であるにも関わらず驚くほどゆっくりと動くのには、ちゃんとした理由があります。
それは、正確な動きを体に記憶させるためと、しかるべき筋肉を使えているか意識と体に常にフィードバックをかけながら動く必要があるからです。
じつは太極拳にはゆっくりなだけでなく、素早く動いたり跳躍をする動きもたくさん含まれていますが、始めからかっこいい素早い動きだけに目を奪われてガンガン動いてみても、本質的な体の使い方は身につかないし、武術として全然使いものになりません。
また、あっというまに息も切れてしまいます。
それでは、負けは目に見えますよね。
だからこそ、ひとつひとつの動きを分解して、分析しながら、効率よく動いて、相手を封じ込めることを探るのがとても重要になってきます。
そして、この太極拳をゆっくり習うプロセスこそが、スロトレそのものなのです!
何度も同じ動きを、ゆっくり丁寧に、絶えまなくくり返すあいだに、全身を捻ったり、片足立ちで何秒も美しい姿勢をキープしなくてはいけない動作がつぎつぎと展開します。大きく伸びていたかと思えば、屈んで小さくなるなど、全身をくまなく使いこなしていきます。
また、スロトレのコツのひとつに、筋肉には力をいれ続けるけど、関節や体全体はゆるめるという、ちょっと複雑な要求がありましたが、これも太極拳を練習するうえで難なくできるようになっていきます。
こうしてくり返し動いていく中で鍛えられていくのが、中間筋なのです。
つまりスタミナがついて瞬発力もあがる、良いとこ取りの筋肉が鍛えられていくことが期待できるんですね。
太極拳の師匠たちの颯爽とした身のこなしは、長らくスロトレをくり返して鍛えられた、中間筋にあったようです。
最新の人間工学のおかげで解明された、とても腑に落ちるお話ではないでしょうか。
なかなか奥が深い中国武術とスロトレのお話でした。
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